日本文化史ゼミ(伊川 健二)

このゼミは、日本史、とりわけ文化史の諸問題を広範に探求、議論する場所として、2017年度に設置されました。ここにいう「文化」は、芸術や文学などの狭義に留まらず、特定の社会で共有される生活様式に含まれる内容全般といたします。時代は古代から現代(ただし、みなさんの生年以降の出来事は基本的に対照外とします)まで問いませんが、歴史系のゼミとして、時系列にそって事象の推移を追求する方法をとっています。開講時限は木曜5限で、一部例外を除き、その枠内で完結します。希望者がいた場合、発展的、個別的な指導を6限におこなうことがありえます。

受講者の関心はさまざまで、これまでの卒業生は、たとえば斎宮、宮中祭祀と女性、一宮、足利義持、禅僧と禅画、妖怪画、箱根関所、刀剣書、元禄赤穂事件、即身仏信仰、江戸文字、歌舞伎「三人吉三」、『ジャパン・パンチ』、民芸運動戦時下のシュルレアリスム絵画など硬軟とりまぜて、さまざまな関心をゼミ論文の題材としてきていますが、「多元の日本史」らしさという点では、とくに南蛮貿易など外国との関係史、比較史を観点とする研究を歓迎します。

このほか、大学院進学希望者などには、6限の時間を使用して、和製漢文の読解などを基礎から学ぶ機会を提供しますし、希望があれば大学院生と合同の研究会を紹介し、より高度な学習意欲に対応します。

イベントは、ゲストを招いて、相撲や狂言に関する講演会を授業内で実施しています。課外活動は、年度始めの懇親会(次頁写真)のほか、夏休み中の合宿、大相撲観戦、築地市場(豊洲移転前)見学、歌舞伎幕見、すみだ北斎美術館見学を実施したことがあります。とくに懇親会や合宿、大相撲観戦は頻度が高く実施しています。

このような枠組みのなかで、受講者は極力自由に問題を設定し、発表や議論を通じて考察を深めていきます。社会人としても必要な資質である論理的な思考力を養うとともに、学問としての歴史学の方法論に触れ、論文の完成を目指します。